ある夜、天道(水嶋ヒロ)は路上で倒れこんだ男から黒い鞘に収まった包丁を手渡される。
「これを…正統継承者に…」。
男はそれだけを言い残すと息絶える。後日、ビストロ・ラ・サルで加賀美と天道が包丁の鞘を抜こうとするが、反応がない。「正統継承者か・・・」とつぶやく天道だった。
天道は樹花(奥村夏未)から、近くに店ができたため、客が激減した友達のレストランの面倒をみて欲しいと頼まれる。
それでは、とまずはライバル店を視察に行く天道と樹花。
ところが出てきた料理を食べた2人は「まずい」と顔をしかめる。それどころか樹花は悲しそうな顔をして店から出て行ってしまった
「なんだ、この料理は!」
怒りを露にする天道に料理人・生簀(阿部進之介)が現れると
「おれは料理で人間の感情を操ることができる」
と豪語する。ということは、わざとまずい料理を!料理人の風上にも置けないヤツ、と天道は男を激しくののしる。
一方、とある蕎麦屋で蕎麦をすする田所、岬、加賀美。ところが田所の様子がおかしい。
「なんだ、この蕎麦は。風味がまるでない。それにこのつゆ、煮過ぎて魚の臭みがひどすぎる」
と蕎麦屋が平伏するほど明確に蕎麦の粗を言い当てた。実は田所の実家は蕎麦らしいが、豹変した田所に驚く岬と加賀美だった。
麗奈が生簀と街中ですれ違う。お互い本来のワームの姿に一瞬戻る。
「一体、何をしているんだ?」
と嘲笑する麗奈に対し
「俺は味覚で人類を支配する」
と言い放つ生簀。
その生簀が突然、ビストロ・ラ・サルに現れた。店の評判を聞いて試食に来たという。 さっそく天道と加賀美(佐藤祐基)の前にあった、ひより(里中唯)が作ったチャーハンを食べる生簀。が、
「鍋を振るのは、ご飯の水分を飛ばすためだけで、料理人の技量を見せつけるためではない!」
と、作り方が悪いと激しく非難する。怒りが爆発した天道は
「お前にひよりの料理を語る資格はない」。
とまたも生簀に詰め寄るが、そのとき例の黒鞘の包丁が反応、生簀の手に収まっていく。黒包丁の継承者は生簀だった。妖気を放つ包丁の鞘を抜き去ると、生簀は自らを神だと名乗った。
そんな生簀が許せない天道は、ついに生簀に料理での勝負を挑む。
2人が麻婆豆腐を作り、加賀美が試食することに。 まず天道の麻婆豆腐を食べて「いつもどおり、うまい」と高評価。ところが、生簀の麻婆豆腐を食べた加賀美は
「幸せだ~」
と舞い上がってしまう。そして、ガツガツとむさぼるように食べる加賀美。勝負は生簀の完勝に終わる。
生簀に倒された料理人たちが師匠の元を訪れ、仇を取って欲しいと懇願する。その師匠こそ、剣(山本裕典)に仕える執事のじいや(梅野泰靖)。実は天道もじいやが20年前に書いた本の愛読者でもあった。そして、その勝負は「闇キッチン」という負ければ料理人として二度と包丁を握れなくなる過酷な試合に。そして、その審査員がZECTのパーティーのために料理人を探している陸(本田博太郎)だった。
じいやと生簀はハモを使っての料理対決を。まずはじいやの料理を食べた陸は
「鱧のハーモニー、まさに味のオーケストラ」と大絶賛。じいやも自信満々にうなずく。 しかし、生簀の料理を食べた瞬間、
「私は今、天国にいる」
と舞い上がってしまう。「そんなバカな・・・」とショックを受けたじいやはその場に倒れこんでしまうが、そこに天道が飛び込み抱きかかえる。
そのころ、加賀美はガタックに変身。サソードとともにワームと戦う。 しかし、突然苦しみだしたサソードは、ガタックの目の前でスコルピオワームの姿に!
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